「サム・アルトマン解任騒動」とは何だったのか Microsoftも得はせず(ITmedia NEWS) - Yahoo!ニュース
このブログ記事では、OpenAIを巡る最近の騒動について、その流れと背景を簡単にまとめてみたいと思います。 OpenAIとは、人類にとって有益な人工知能(AI)を開発することを目的とした非営利組織で、イーロン・マスク氏やピーター・ティール氏などの有名な起業家や投資家が共同設立者として参加しています。 この組織は、2019年にサム・アルトマン氏をCEOに迎え、2020年には米Microsoftと10億ドルの提携を発表するなど、AI分野で注目されてきました。 しかし、2023年11月に突然、アルトマン氏と共同創業者で会長兼社長のグレッグ・ブロックマン氏が退任すると発表され、その後、アルトマン氏がMicrosoftに移籍するという報道が流れました。 さらに、その2日後には、アルトマン氏がCEOに復帰するという驚きのニュースが飛び込んできました。 一体、何が起きたのでしょうか?
この騒動の要約は以下の通りです。
- アルトマン氏とブロックマン氏の退任発表:11月17日、OpenAIは、アルトマン氏とブロックマン氏が取締役会とのコミュニケーションにおいて率直さを欠き、組織の運営に支障をきたしているとして、両氏の退任を発表しました。 この決定は、取締役会のメンバーである共同設立者のイリヤ・サツケヴァー氏が主導したもので、OpenAIの拡大を目指すアルトマン氏と、AI活用の安全性を重視するサツケヴァー氏との間に確執があったとも伝えられています。1
- アルトマン氏とブロックマン氏のMicrosoft移籍報道:11月19日、Microsoftのサティア・ナデラCEOは、アルトマン氏とブロックマン氏が同僚とともに、高度なAI研究チームを率いることになったと発表しました。2 これは、MicrosoftがOpenAIと提携していることを考えると、それほど驚くべきことではないと思われましたが、実は、この発表は、アルトマン氏とブロックマン氏がOpenAIから完全に離脱することを意味していました。
- アルトマン氏のCEO復帰発表:11月21日、OpenAIは、アルトマン氏がCEOに復帰することを発表しました。3 この決定は、取締役会のメンバーである共同設立者のイーロン・マスク氏が仲介したもので、サツケヴァー氏も解任劇に加担したことを後悔していたということです。 アルトマン氏とブロックマン氏は取締役会には入らないもののOpenAIに戻り、同社を離脱してアルトマン氏らに合流すると思われていた人々も、そのままOpenAIに残ることになりました。4
この騒動は、OpenAIの運営方針やビジョンについて、内部で大きな意見の対立があったことを示しています。 また、Microsoftとの関係も、今後どのようになるのか不透明な状況です。 OpenAIは、人類にとって有益なAIを開発するという高い理念を掲げていますが、その実現に向けて、どのような道を歩むのか、注目していきたいと思います。